弾丸旅行でも計画が破綻しない、Notionで行う「旅行情報のストック術」

普段からパソコンに向かって作業や勉強ばかりしている自分だが、一応「学生のうちに47都道府県をすべて制覇する」という目標を立てている(以前書いた「大学生のうちにやりたいことリスト」の中でも、大きめの目標の1つだ)。

とはいえ、自分は何ヶ月も前から綿密にスケジュールを組んで入念に準備をするようなマメなタイプではない。直前に旅行へ行くのを決めることが多いが、行くとなったらそれなりに計画は立てておきたい、という少し面倒な性格をしている。

また、学生生活はいろいろとやりたいことが多く、お金もしっかり稼ぎたい。そのため、基本的にはバイトに入れる日はしっかり入り、他の人が入っていてシフトが空いている日(休みの日)や、大学の急な休講に合わせて突発的に旅行をねじ込むスタイルが定着した。

航空券のラスト1席をもぎ取って北海道へ飛んだり、テスト期間中に「旅行→テスト→旅行」という過密日程で遠征したり(もちろんテスト期間中もしっかりバイトに入りつつ)してきた。

普通ならそんな行き当たりばったりの旅はどこかで破綻するものだが、自分の旅行は何とかギリギリ成立している。危ういのは電車の乗り換えや観光の段取りではなく、純粋にハードすぎるスケジュールによる「自分の体力」くらいだ。

この綱渡りのような旅行をギリギリ成立させている秘密であり、同時に「ギリギリな旅行に無理やり行ってしまう原因」でもあるのが、Notionで構築した「旅行管理データベース」だ。

今回は、直前の思いつき旅行でも旅程を破綻させず、かつ過去の思い出も綺麗に残せるNotionのデータベース設計と運用法について詳しく紹介していく。

旅行のハードルを下げる日常のストック術

旅行計画で一番エネルギーを使うのは、「何日間の旅行にするか」「どこに泊まるか」「どんな移動手段を使うか」「どこを巡るか」といった複数の要素をゼロから調べる作業だと思う。

普段から「ここ行きたいな」とSNSやネットで見かけても、ブックマークしたまま埋もれてしまい、いざ旅行に行く段階で調べ直す羽目になる。これは地味に時間がかかるし、面倒になって旅行自体をやめてしまう原因にもなる。

だが、Notionに行きたいスポットが地域ごとにストックされていれば話は別だ。

しかも自分の場合、単に観光地をメモするだけでなく、データベースの中に「付近のいい感じのホテル」や「観光地の最寄り駅」なども一緒に載せているのが大きなポイントだ。

バイトのシフトが出て「明日1日だけ空いているから日帰り弾丸で行こう」「2日連続で空いているから1泊2日の旅行に行こう」と思い立った瞬間にNotionを開く。

すると、過去の自分が登録しておいたスポットや宿、駅がすでにリスト化されている。あとはその中から行きたい場所をいくつかピックアップして組み合わせるだけで、一瞬で旅の骨組みが完成する。

日常的な情報のストックと旅行計画を一体化させておくことで、直前の弾丸旅行でも計画が破綻しなくなる。

2つのデータベースを繋ぐ基本構造

この仕組みを実現するために、Notionで2つのデータベースを作成し、双方向のリレーションで連携させている。ちなみに、データベースの名前を「DB」から始めるルールにしておくと、Notion全体の検索性が格段に上がるのでおすすめだ。

  • 親データベース:「DB旅行記録マスター」(旅行そのものの記録・日程・写真・移動手段などを管理)
  • 子データベース:「DB訪問スポット」(行きたい場所・訪れたスポット単体、周辺ホテル、駅などを管理)

運用の大きなポイントは、日常的に「行ってみたい場所」を子DBにポイポイ放り込んでおき、「このエリアを回る旅行ができそうだな」と思い描けたタイミングで、親DBに「〇〇旅行」というレコードをステータス「準備中」で作成して紐付けておく点にある。

突然旅行に行くことになった時は、子DBをゼロから探すのではなく、親DBの「準備中」一覧を見る。すでに組んである旅行プランのストックから選ぶだけなので、考える時間がほとんどいらない。

  • 準備中:行きたい場所リスト・旅行計画として活用
  • 旅行中:どこを回るかの「旅のしおり」として活用
  • 思い出:旅行後に振り返る「アーカイブ」として活用

旅行が終われば、計画していたデータがそのまま自動的に「思い出のアーカイブ」へと姿を変える。一度作ったデータが無駄にならず、資産として蓄積されていくのがNotionの非常に便利なところだ。

子DB「DB訪問スポット」:日々の気になるを詰め込んでいく

日本全国の気になる観光地や宿、最寄り駅などをストックしていくデータベースだ。行きたい場所を保存しておくストック帳であり、旅行中のしおりであり、訪れた観光地を地図上で一覧するための母艦でもあるため、複数の使い方を想定したプロパティ設計にしている。

  • 名前(タイトル): スポット名を入力。実は、先に後述の「場所」プロパティを入力すると、この「名前」にも同じ名称が自動で入力されるため手間が省ける。
  • 場所(場所プロパティ): 名称検索、地図上でのピン直接配置、住所や緯度経度から入力可能。同名のスポットが複数ヒットする場合は「観光地名+地名」で検索すると上位に出てきてスムーズに入力できる。
  • ステータス: 「行ってみたい(計画・ストック)」「旅行中(しおり)」「思い出(履歴)」の3段階で状態を分かりやすく管理。
  • カテゴリ: 「観光」「宿泊」「グルメ」「交通」などのジャンル分け。
  • 地域: 「北海道」「東北」「関東」「近畿」などでフィルタリング用。
  • メイン度: 「★1」「★2」「★3」で優先度を設定。

ここでこだわっているのが「メイン度」というプロパティだ。

行きたい場所を詰め込みすぎると移動だけで一日が終わってしまう。そこで、絶対に外せない旅の主目的(目玉スポット)を「★3」に指定する。★1や★2は近くを通ったら寄るくらいのサブスポットにしておくことで、無理のない旅程が自然と組めるようになる。

さらにこの「メイン度」は、次に紹介する地図ビューの表示制御でも重要な役割を持つ。

地図ビューで全国制覇を追いかける

このデータベースには、通常のテーブルビューに加えて「地図ビュー」を用意している。

ピンの色分けは、プロパティの「ステータス」で色分けするように設定しておくことで、「行ってみたい場所」と「すでに行った場所(思い出)」が一目で判別できる。

  • 「思い出」のみ表示:過去に訪れた場所がピンで並び、全国制覇の足跡を実感できる
  • 「旅行中」を表示:旅先で目的地を一覧できるリアルタイムのナビ・しおりになる
  • 「行ってみたい」を表示:どのスポット同士が近く、1回の旅行でまとめて回れるかを視覚的に検討できる

なお、地図ビューには「メイン度★3」のスポットだけを表示するようにフィルタリングをかけている。

これは地図上がピンだらけで見づらくなるのを防ぐだけでなく、Notionの地図ビューには「ピンは最大100個までしか表示できない」という仕様上の制約があるためだ。目玉以外のスポットまで全部表示するとすぐに上限に達してしまうため、★3だけに絞り込むのが綺麗に運用し続けるコツだ。

親DB「DB旅行記録マスター」:場所の一覧から旅行計画へ

「2026年2月 北海道冬旅」といった、旅行そのものを1つの単位として管理するデータベースだ。

  • 名前(タイトル): 一人旅ならシンプルな行き先を入力するが、友人との旅行ならグループ内での呼び名をそのままタイトルにすることが多い。
  • ベストショット: 写真好きなので旅先での写真は選び放題にあるが、その中から厳選した渾身の1枚を登録する。
  • 日程: 複数日間にわたる旅行の場合、期間(開始日〜終了日)で指定。
  • ステータス: 「準備中」「旅行中」「完了」。
  • 移動手段: 新幹線、飛行機、ドライブなど。
  • 同行者: 一人旅、友人など。

ステータスの連動で思い出へスムーズにチェンジ

旅行が決まったらステータスを「準備中」にし、リレーションで行く予定の訪問スポットを紐付ける。

帰宅後にステータスを「完了」に切り替えると、紐付いているすべての「訪問スポット」のステータスも自動で「思い出」に切り替わるよう設定している。

この連動は、データベースの「設定」>「オートメーション」からステータス変更をトリガーにして組んでいる。少々設定が複雑なので、これから旅行記録データベースを作るという人は最初は手動で切り替えても全く問題ない。登録スポット数が増えて手動切り替えが大変になってきた段階で導入を検討してみよう。

ギャラリービューで自分だけのアルバムを作る

この親データベースは「ギャラリービュー」で表示している。

設定の「プロパティ」からカードプレビューを「ベストショット」に指定しておくことで、過去の旅行がまるで雑誌の表紙のようにズラリと並ぶ。

ふとした時にこの写真一覧を眺めては、「この時の旅行も相当ハードスケジュールだったな……」と思い出して懐かしむのが、旅の後の密かな楽しみになっている。

Notionで旅行を管理する5つのメリット

この体制で旅行を管理するようになり、以下のようなメリットを実感している。

  • 計画と思い出の完全循環:Notionの中で未来の予定がそのまま過去のアーカイブへシームレスに移行する。
  • 気兼ねない日常ストック:観光地だけでなく宿や最寄り駅までまとめて放り込める。
  • 全国制覇の可視化:地図上のピンが増えるたびに、47都道府県制覇に近づいている実感が得られる。
  • 雑誌のような旅アルバム:厳選したベストショットが並ぶ自分だけの記録が残る。
  • 「計画のストック」から即出発:突然の休みや空きシフトに合わせて、秒で旅程を確定できる。

まとめ:常に旅行計画がそばにあるから、すぐ旅立てる

「どこに行こうか調べているうちに休日が終わってしまった」「調べるのが面倒になって結局どこにも出かけなかった」という経験がある人は多いと思う。

しかし、旅行に必要なのは「行きたい場所のストック」と「少しの行動力」だけだ。

普段から気になる場所を登録しておき、「準備中」の旅行計画が常にそばに控えている状態を作っておけば、旅行のハードルは劇的に下がる。

突発的な弾丸フライトだろうと、Notionというバックボーンがあるからこそ、自分は迷わず旅立てる(無事に帰ってこれるかは別問題で、毎回ヘトヘトになって帰宅し、翌朝は気合でバイトに出勤しているわけだが)。

もし旅行の計画が億劫だったり、SNSの行きたい場所リストが散らかっているなら、まずはNotionに気になる場所をいくつか登録して「地図ビュー」で眺めてみることから始めてみてほしい。

あとは時間とお金さえあればいつでも旅に出られる、そんな自由で身軽な感覚をぜひ味わってみてほしい。

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